ポータブルバッチシステム(PBS)

ネットワーク接続された複数の計算機(ワークステーション)をひとつのリソース群として、TSS(タイムシェアリングシステム)のような使い方で有効利用するために開発されたシステムが、ネットワークキューイングシステム、あるいは、ポータブルバッチシステムと呼ばれるものです。最近は、クラスタ構成による並列計算システムを構築するためにも利用されています。

ここでは、フリーで利用できるOpenPBSというポータブルバッチシステムを使用して、基本的な機能のTSS環境を構築して試してみました。とはいっても、実のところ何台も計算機をもっているわけではないので、Linuxが稼働するPC上にVMWareというエミュレーションソフトを用いてインストールした仮想計算機を結ぶ仮想ネットワーク環境を構築してインストールを行ないジョブの実行を試してみました。

  1. RHL8.0でVMWare 3.2
  2. VMNet で繋ぐ RHL8.0のネットワーク構築
  3. OpenPBSのインストール
  4. OpenPBSでのジョブの実行
  5. OpenPBSでのジョブ数制限

PBSにはPBSProとして知られる商用版があり、単一ノード単一ジョブのスケジューリングが可能です。OpenPBSのスケジューラでは、単一ノード単一ジョブの設定はできないため、ノードの負荷状態からのスケジューリングを調整したりしていましたが、負荷情報にタイムラグがあるため、ノードが4つ以上になったときに効率的にジョブが投入できない状況となってしまいました。このため、PBSProを利用することになりました。PBSProのインストールは、インストーラが用意されているため、比較的簡単にできます。

  1. PBSProの紹介
  2. PBSProのためのRHEL3のネットワーク設定
  3. PBS Professiona のインストール